■花粉症の地域性


花粉症の発生しやすい地域性

スギが植生している地域は、函館から鹿児島にかけてです。北海道のほとんどの地域と沖縄では、スギは植生していません。そのため、花粉症が発生する地域性があるのは、北海道と沖縄を除く地域といえます。しかし、北海道はシラカバが植生しているという地域性があり、シラカバを原因とする花粉症が問題になっています。


日本は国土の7割を森林が占めており、そのうちの約3割がスギとヒノキ林です。スギ林は約450万haです。1haのスギ林で作られる花粉は約1トンですから、450万haのスギ林では450万トンというものすごく大量のスギ花粉が作られるということになります。


日本で花粉症が多いというのは、こういったスギ花粉が大量に作られる地域性があると考えられるのです。スギ花粉から遠いところでも、花粉がジェット気流に乗って飛散しますから、花粉症の発生しやすい地域性である場合もあるのです。花粉症の発症を予防するには、こういった発生しやすい地域性を頭に置いて、地域の花粉情報をよく知って、よく晴れた日や風の強い日は外出を控えることが大切です。


花粉の種類による花粉症発症の地域性

花粉症の原因となる植物には様々なものがあります。アレルギー反応を起こす花粉は人によって様々で、花粉が飛散する地域性も様々なのです。一般的に花粉症の原因となる植物としては、樹木(落葉樹、常緑樹)、草、ほとんどの花、ブタクサなどがあります。花粉症は、花粉に対するそれぞれの人の敏感性や、その植物が見られる地域性や、飛散している花粉の量が発症の要因になります。日本での花粉症の発生しやすい地域性については、昭和30~40年代は関東地方のブタクサによる花粉症が代表的でしたが、除草や宅地造成によって減少していきました。昭和50~60年代の調査では、2~4月のスギ花粉症、初夏のイネ科花粉症、秋のヨモギ花粉症、ブタクサ花粉症などが各地で報告されています。その中でもスギ花粉症が最も多く、現在でも増加傾向にあります。花粉による花粉症の地域性をみてみますと、北海道のシラカバ花粉症、近畿地方のハンノキ花粉症、岡山県のヒノキ科ネズ属、長崎県のイラクサ科カラムシによる花粉症発症がみられ、地域性の強いスギ、ヒノキ以外の花粉による花粉症も注目されています。


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